ちやはふる 第8話 「たえてひさしくなりぬれど」

ちやはふる　第8話　「たえてひさしくなりぬれど」


『肉まん君、見～っけ！』『肉まん？（肉まんは私に負けてからにして！）はぁっ！』




なんと！小学生の時に対戦した肉まん君が同じ高校へ通ってたが、肉まん君は
テニス部！『経験者はかるた部入れ～』千早の強行勧誘にも屈しない肉まん君♪




しかもテニスは意外とお上手！肉まん君はかるたの六字決まりのリズムを取って
いた♪千早は試しに『世の中よ』と言ってみるとリズムが狂ってボールは千早の
方へ飛んでくる『肉まん君！かるたやるべきだよ…だってかるたの代わりに
テニスしてるんでしょう？』『関係無いだろう！』『部室で待ってるから！』




その後調子が狂ってしまった肉まん君はテニス部を早退…かるた部へ様子を見に
やってくるが…『かるたは才能なんだよ！俺達がいくら努力したって、綿谷新には
勝てないんだ！』『千早、お前西だと勝負しろ…努力し続けた奴がどんだけ強く
なれるか自分で確かめてみろよ…』肉まん君が勝ったら、二度と付きまとわない+
肉まん１ヶ月分の勝負をする！　




３連チャンで肉まん君に取られた千早…肉まん君もかるたの力は衰えて居な
かった♪子供の頃はかるたが好きで、勝つ褒められるのが嬉しくて徐々に勝つ
事だけが目的になっていた肉まん君…そして新にコテンパンにやられ、自信を
失った肉まん君はかるたから逃げてテニスへ走った…




《戻って来た…この感覚、懐かしい～》後半千早は押されていたが、『良かった！
肉まん君がかるたを嫌いになってなくて！』ラストスパート…千早は一気に取って
行く…《こんなに力の差が付いていたなんて…かるたが好きなだけのコイツに…
ん？俺もコイツみたいにかるたしていたのか？こんな真っ直ぐな目で…》




『強かった～肉まん君』勝ったのは千早だが…『じゃな…』『ごめんねｍ肉まん君
もう無理に誘ったりしないから…』しかし、テニス部顧問の女帝が来て…
『何してるの？まさかこんな所でサボっていたんじゃないでしょうね？』




『先生、俺…テニス部辞めます…かるたやりたいんです！俺やっぱりかるたが…
テニスじゃかるたの代わりにならないんです！』こうして肉まん君もかるた部へ♪




※校内一の美男美女にかるたに誘われたら、ヤル気がなくても部員が集まると
　思うんですけどねぇ～（笑）それ程マイナーなんだろうか…

　肉まん君…あの体つきで意外とテニスがお上手で…でも、テニスしてて太って
　いられる方が難しいのではないかな？(^_^;) ちなみに…私も少しテニスクラブへ
　通ってた事が有りますが（笑）最初は心臓が爆発するんじゃないかと思った程
　ハードですよね♪　

　太一が色々と教えてましたが…確かに！競技かるたは頭良い人じゃないと
　出来そうにないなぁ～(^_^;)　ルールのお手つきとか、敵陣自陣…そして送り札
　表情などの駆け引き…そもそも百首覚えるのが私じゃ絶対無理！（笑）


【本日の百人一首】

☆タイトルになった句

滝の音は　絶て久しく　なりぬれど　　名こそ流れて　なほ聞えけれ　（55番）
※ 滝の流れが絶えて水音が聞こえなくなってから、もう長い年月がたった。 が、
　昔は素晴らしい滝だったという評判は今もなお伝えられ、よく知られ ている
　ことだ。　　　　　　　　　　By：大納言公任（だいなごんきんとう）



☆太一が奏と勉にレクチャーしていた句

世の中よ　道こそなけれ　思ひ入る　　山の奥にも　鹿ぞ鳴くなる　（83番）
※ああ、世の中というものは、逃れる道というものはないものだなあ。逃げ たいと
　山の奥でも、辛いことがあったのか、悲しげに鹿が鳴いているよ。

　　　　　　　　　　　　By：皇太后宮大夫俊成（こうたいごうぐうのだいぶしゅんぜい）



世の中は　常にもがもな　 渚こぐ　　あまの小舟の 綱手かなしも　（93番）

※この世の中は、いつまでも変わらないでいてほしいものだ。渚にそってこ ぐ
　漁師の小船を、ひき綱で引いて行く様子は、しみじみと心が惹かれる情景だなあ。
　でも、その情景がどこか儚げに見えるのは、私の思い過ごししだろうか。 　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　By：鎌倉右大臣（かまくらのうだいじん）




☆ちはやVS肉まん君の対戦時の句


月見れば、ちぢに物こそ　かなしけれ　　我身ひとつの　秋にはあらねど　（23番）　

※秋の空にかかる月を眺めていると、様々な思いに心が乱れて、悲しみが
　押し寄せてきます。秋は、私一人りだけの為にやって来たという訳ではないの
　だけれど･･･。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　By：大江千里（おおえのちさと）


うかりける　人を初瀬の　山おろし　　はげしかれとは　祈らぬものを　（74番）
※私に冷たかった人がなびいてくれるよう、初瀬の観音にお祈りしたのだが、
　初瀬の山おろしの風よ…。おまえのように あの人の冷たさがいっそう激しく
　なれとは祈らなかったも のを
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　By：源俊頼朝臣（みなもとのとしよりあそん）



わたの原　八十島かけて　こぎ出ぬと　　　人には告よ　あまのつり舟　（11番）　

※「篁は小さな舟に乗せられて、海原遙かに多くの島じまを、目指して漕ぎ出して
　行ったよ。」と、私の親しい都の人たちに知らせておくれ。そこで釣りをしている
　つり舟の漁夫よ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　Bｙ：参議 篁（さんぎたかむら）　　


しのぶれど　色に出にけり　我恋は 　　　物や思ふと　人のとふまで　（40番）　　

※あの人を恋しく思う気持ちを人に知られないように、私は長い間じっとおさえて、
　包み隠していました。しかし、とうとう隠しきれずに顔色に出てしまいました。
　「近頃だれかを恋していらっしゃるようですね」と人がたずねるまでに････。

By：平兼盛（たいらのかねもり）


恨みわび　ほさぬ袖だに　あるものを　　恋に朽ちなむ　名こそ惜しけれ　（65番）
※貴方の冷たさを恨み、悲しい思いで流す涙で、乾く暇もない袖でさえ、こうして
　朽ちもせずに残っているのに。この恋のために、つまらない噂をたてられ、
　私の評判がすっかりだめになってしまうとは、なんとも口惜しいことです。 　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂｙ：相模（さがみ）


白露に　風の吹きしく　秋の野は　　つらぬきとめぬ　玉ぞ散ける　（37番）　　

※朝草の上に、水晶の玉のような白露がおりている秋の野。その秋の野に、
　朝の風がしきりに吹き寄せるたびに、糸に通して繋ぎ止めてない水晶の玉が、
　きらめきながら散りこぼれていることよ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　By：文屋朝康（ぶんやのあさやす）

ほととぎす　鳴つる方を　ながむれば 　　ただ有明けの　月ぞ残れる　（81番）

※ほととぎすの鳴き声が聞こえた方角に目をやると、その姿はもう見えず、
　　ただ明け方の月が、 空に残っているだけだった。

　By：後徳大寺左大臣（ごとくだいじのさだいじん）


契りきな…（42番）と、久方の…（33番）は4話でも登場したので省略


今はただ　思ひ絶なむ　とばかりを　　人づてならで　いふよしもがな　（63番）

※今はもう、あなたのことはきっぱりあきらめようと決めたが、ただそれだけを
　人づてでなく、直接 あなたに伝える方法があればなあ
　（せめてもう一度あなたに会いたい）。　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　By：左京大夫道雅（さきょうのだいぶみちまさ）